Track Back Ranking(週間!木村剛)

今日のエントリを拝見させていただきました。キムタケさんから直々にエールをいただきましたので、今後はより一層気合を入れてエントリしていきたいと考えています。
私は元々某システムインテグレータで金融機関向けの外部接続系システムの構築支援を行ってきました。皆さんが普段何気なく使われている、銀行のATM、テレフォンバンキング、インターネットバンキングなどです。これらのコンピュータシステムをエンドユーザ(この場合は、金融機関)の要件定義(要求事項)にあわせて、設計書(年金問題では、「仕様書」に該当します)を記述して、実装する(設計書を元にソースコード(これは、たとえばC言語であったり、FORTRANであったりします)、という仕事をやってきました。通常、このようなシステムを構築する際、企業や団体(官公庁も含みます)の経営戦略に基づき実装する必要があります。この段階で経営戦略から乖離してしまうと、出来上がったシステムは、全く無駄なもの(すなわち、使われることなく、闇に葬りされれるモノや、出来上がったはいいが、ブラックボックス状態になっていて、利用する方々は何のことかさっぱりで取り敢えず使っているだけ)となってしまいます。
現在、巷を賑わせている年金算出プログラムは、先々週のFLASHで紹介されていましたように、年金数理課の一部の方々の思想に基づき設計されたものです。そのため、厚生労働省の長たる坂口大臣にはおそらくちんぷんかんぷんなものでしょう。なぜなら、FLASHの記事にあるように、プログラムを実装する前の段階で、坂口大臣が関与していないからです。実際、このようなシステムは多々存在します。また、現在では、これらの多くのシステムに実際に関与された方々は、現役生活を終える段階に来ています。そうなってくると、これらのシステムを維持・運用していかなければならない、現在の担当者の方々に皺寄せがきます。多くの若手の方々は、メインフレームのシステム構築に携わっていないはずです。現在の主流である、Webをベースとしたシステムを得意とされます。そのため、これらの旧時代のシステム(レガシー・システムと言います)を如何に維持・運用していくか、という問題が大きな課題となっているのです。