改革を成就するモノは何か?:ケーキとネギの関係(週間!木村剛)

私が過去に携わってきたプロジェクトの中で、数百人規模のビックプロジェクトがありました。当時の私は一プログラマーとして当該プロジェクトに参画したのですが、この程度のプロジェクトでさえ、四苦八苦したことを覚えています。確か、5年単位のプロジェクトだったのですが、あるコンポーネント(ファームバンキングシステム・ANSERセンター接続システム)の設計(要件定義→基本設計→詳細設計)・開発(コーディング→プログラムのユニットテスト→プログラム群の結合テストコンポーネント全体のシステムテスト)→運用(エンドユーザー参画による要件定義の確認テスト・運用テスト)を完遂させるだけでも、相当の艱難辛苦を味わいました。いろいろな考え方を持った方がいらっしゃったので、お互いの意見調整だけでも相当の苦労を強いることとなりました。
今回の年金改革プロジェクトは、エンドユーザーは「厚生労働省」と捉えることができます。当然のことながら、「厚生労働省」内部の国家公務員の皆様、また、通称「族議員」と呼ばれる方々に対してもご理解していただく必要があると感じています。
いわば、国家権力を敵に回す(大げさすぎる表現かもしれませんが・・)ぐらいの覚悟を決めて、当該プロジェクトに参画するぐらいの心意気がないと「改革」プロジェクトを完遂することはできないのではないかと考えています。
そうなると、ガントチャートに落とし込み、プロジェクトメンバーの要員最適化を図る必要が出てきます。「国家権力」との調整窓口(プロジェクトリーダー)は、おそらくキムタケさんが適任者であると思いますが、いずれにしても長期スパンで考えていかないと頓挫する可能性はかなり高いといえます。