情報漏えいと利便性を天秤にかけてみる

証券会社が銀行になる日?(週間!木村剛)のエントリで、

顧客が複数の金融機関におけるインターネットサービスを利用している場合、それぞれの口座情報などを照会しようとすると、いちいち金融機関ごとに異なるログインID、パスワードを入力しないといけない。しかし、このアカウントアグリゲーションというサービスを利用すれば、複数の金融機関の口座情報などをインターネット上で一覧表示することが可能となる。

とあります。確かに、アグリゲーションサービスを利用することにより、利用者は面倒くさい手間をかけずに、銀行や証券会社が提供する様々な情報をWebブラウザにより取得することが可能となる。しかし、これは即ち、どこかの銀行または証券会社の不手際により、顧客情報が漏えいしてしまう可能性を増殖させてしまうという危険性を孕んでいる。毎日のように報道されている個人情報漏えい事件は、もはや「日常茶飯事」の出来事となってしまっている。これらの事件の大半が、内部統制の欠如によるものである。
内部統制がしっかり出来ていないと、これらの漏えい事件は決して無くならない。しかしながら、現在の国内企業の大半は内部統制が確立されていない。
そうでなければ、様々な企業スキャンダルが起きないはずである。しかし、現実にはそうではない。
これらの企業が提供している「アグリゲーションサービス」は、正直言って怖くて使えない、というのが本音である。