オリンピックとドーピングの密接な関係

昨日、スポーツジャーナリストである二宮清純氏のお話を聞くことができました。特に印象的であったのが、冷戦後の旧ソビエト連邦東ドイツなどのいわゆる社会主義経済の国々が組織的にドーピングを行ってきた、というものでした。確かに、重量挙げや投てき種目などは、これらの国々の選手達が得意中の得意とするところであったと記憶しています。
当時は、これらの国々が、国威発揚のため、組織的にドーピングを行ってきた、というのが背景にあるらしいです(金メダルを獲得すると、一生食いっぱぐれのない生活を保証してくれる、というのが根底にあるのではないかと思います)。
現在においては、社会主義経済が崩壊してしまい、ロシアやドイツなどの金メダルが著しく減少しています。これは、ドーピング検査が厳しくなったことの指標の一つとして捉えることができるでしょう。
一方で、こんな話も伺いました。「アンチ・ドーピング運動」というものがあります。確かに、理念としては崇高なもので、世の中からドーピングを撲滅することが理想ではあります。しかし、一方では、闇社会に「アンチ・ドーピング産業」というものが存在するらしいのです。現実に、ドーピングを生業としている方々の存在が現に存在するのです。
このような闇社会が存在する以上、オリンピックからドーピングが無くならないのはやむなし、といったところでしょう。