士業も淘汰される時代へ?

本日のキムタケさんのエントリは、[コラム] ダイエーの監査法人が抱える実情です。キムタケさんも以下のように語っていらっしゃいます。

巨額の債権放棄が前提の再建計画が打ち出されなければならないという現状は、それ自体、ダイエーの財務諸表が手ひどく痛んでいることを意味している。したがって、債権放棄という恩赦を与える銀行団がソッポを向いた瞬間に、財務諸表の健全性をチェックする監査法人が評価を厳格化することは必然だった。このため、「思わぬ要求」と評することは正当ではない。

これを見て、わたしは、りそな銀行債務超過事件のことを思い出しました。確か、昨年のことだったと思います。ちょうど良い記事がありましたので、ご紹介いたします。
監査法人はこうして「引き金」を引いた(MSN Mainichi INTERACTIVE)
引き金となった真相は、キーマンであった方の自殺により、闇に葬りさられたのでよくわからないのですが、監査法人にお勤めの公認会計士の方々のご苦労は並々ならぬものであったようです。
この事例では、2つの監査法人が会計監査を行ったのですが、当時の朝日監査法人の監査担当者の方が繰延税金資産に疑問を抱き、正義感を持ってクライアントであるりそな銀行に問いただしたものの、りそな銀行がこれを無視した形となったものです。
さて、今回のダイエー再建の件ですが、被監査側のダイエーがそれ相応の報酬を監査法人に支払わないと、まっとうな監査が行われることはないでしょう。
また、エンロン事件の余波を受けて、日本の監査法人もピリピリしているはずです。
粉飾決算の手伝いをしようものなら、社会から抹殺されるのは必定です。
ところで、公認会計士といえば、弁護士と並び、難関国家資格の一角です。資格を勝取るためには、相当の努力を強いられるようです(もちろん、それ相当の費用もかかります)。
そんな努力を持ってして、ようやく勝ち得た栄冠の座も、最近では「伝家の宝刀」とは成りえないようですね。四大監査法人に就職しても、そこから更なる競争があると聞き及んでいます。いやはや、大変な世の中になったもんですね。