「売れる企画は右向け左!」

ITmedia Jobsで、おちまさと氏が「おちまさとのシゴトの強化書」というビジネスパーソン向けの記事を掲載されています。

記事の詳細は、「売れる企画は右向け左!」をご覧いただくとして、特に印象に残ったコメントは、

僕の場合、そのシーソーゲームの向こうには、「既成概念をぶっ壊す!」という目的がある。究極的にはこれしかない。既成概念といっても、ぶっ壊していけば「常識から非常識に変わる」のです。でも、非常識を2年も続ければ常識に変わる。そして、皆がマネし始める。そうしたら、また逆を向いていけばいい話。常に「右向け左」という言葉が僕の中にはある。

と、

企画って、それと一緒なんです。出そうと思っても出ないけど、変な時に思いつくんです。2つ以上の記憶がガチャガチャとくっつく……。1年前に思ったことと3年前に思ったこと、おととい思ったことと今日思ったことが一気にくっつく瞬間に、企画が誕生するのです。

の2つです。

まず前者に関してですが、私も御多分に漏れずどうしても「既成概念」に縛られてしまって自分の今までの経験や環境で物事を捉えてしまってダメだなぁと感じた点です。

そのような状態では、昔までは「常識」だと思われてきたことが「現在」では通用しなくなってきているのを身近に感じています。

現在のビジネスの潮流は数年前には「非常識」だと思われてきたことが現在では常識となっています。

たとえば、インターネット広告が良い例でしょう。

今やラジオを上回るほどの割合を占めているらしいのです。今後もインターネットや携帯電話などでの広告ビジネスはますます盛んになってくるでしょう。

かのビルゲイツも広告ビジネスの重要性にようやく気付き、Googleに負けじと必死になっている状態です。

現在のWebをめぐる潮流は、CNET Japanののコラム:
Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル(前編)の中で、Tim O'Reillyが述べている、

ロックインや競争優位を獲得する機会はない、といっているわけではない。しかし、ソフトウェアAPIプロトコルを支配することで、そうした機会を手に入れることは難しくなるだろう。新しいゲームが始まっている。Web 2.0時代に成功を収めるのは、PCソフトウェア時代のルールに逆戻りしようとする企業ではなく、新しいゲームのルールを理解している企業である。

というコメントに集約されているでしょう。

かつては、WindowsMicrosoft Officeなどのオペレーションズシステムやアプリケーションソフトの寡占化を図ることで、市場の地位を確固たるものにしたMicrosoftですが、Linuxベースのオペレーションズシステムに移行している企業も多いと聞きます。
このあたり、Microsoftのあせりがにじみ出ているのではないかと思います。

従来のビジネスモデルでは、製品のバージョンアップをするごとに、消費者からアップデート費用を徴収するスタイルが主流でしたが、頻繁なバージョンアップにうんざりしている方々も決して少なくないと思います。

現に私も、頻繁にバージョンアップを繰り返す某アンチウィルスソフトウェアの継続更新をやめて、フリーのソフトウェアに乗り換えました(理由は至極簡単です。バージョンアップに伴い、過剰な機能がてんこ盛りで、しかも更新費用が異常に高かったからです)。

横道にそれてしまいましたが、後者の「2つ以上の記憶がガチャガチャとくっつく・・・」のくだりですが、簡単に言ってしまえば、「記憶の複合」が「企画」、つまり新しい「ビジネスモデル」を生み出す原動力になるということのようです。

確かに、記憶のストックが多ければ多いほど色々なアイデアが湧き出るし、あるときパッと閃くことがありますよね。

常に「これって本当にそういうことなのだろうか?」「他の視点で考えてみたら違う結果が得られるんじゃないだろうか」と考え、行動していくことが必要なんだなと思わせる内容でした。