公共事業を民営化することは悪なのか?

[ゴーログ]お上に任せていたら偽装問題は起こらなかったのか?では、建築確認を民間に委譲したことが、今回の事件に繋がっているのではないかという意見が多い旨を披露されています。

確かに、今回の「イーホームズ」の検査体制が「杜撰」であったことは、昨日の姉歯氏の証言で明らかになったのですが(姉歯氏の証言を信用するという前提で)、これはあくまでも「イーホームズ」に限った話であり、民間に委譲したこと自体が問題ではないと個人的には思うのです。

JR西日本福知山線のあの忌まわしき事故も、競合する私鉄との利益競争の結果として起こったことであり、あくまでも「局所的」な問題です(ご遺族の方々には不謹慎な発言であることを深くお詫び致します)。

この事故のときも、マスコミの報道姿勢には首をかしげたくなるようなことが多々ありました。まるで、報道記者が「正義」であるかの如く、JR西日本の社長に暴言を吐いていたことは皆さんの記憶にも残っていることでしょう。

マスコミは自社の「視聴率アップ」のためにしか報道しません。

今回の偽装事件についても、根源的な問題を視聴者に伝えるという姿勢が欠けているように見えます。まるで、政府の操り人形のような滑稽さを感じるのです。

話が横道にそれてしまいましたが、公共事業を民営化すること自体が「悪」ではなく、民営化したことにより、私たちの生活を良くしてくれたものも現実に多くあります。

例えば、電電公社の民営化です。

以前は、国内の電話事業自体は電電公社の独壇場であり、付け入る隙のない市場でした。

ところが、電話事業を民営化したことにより、固定電話・携帯電話市場が拡大し、私たちは優れたサービスを提供してくれりキャリアを自分で選択できるというメリットを享受しています。

また、NTTが敷設した光ファイバ網のおかげで、海外でも稀に見る「ブロードバンド大国」になり得たのではないでしょうか。

何かあると「お上に頼る」というのは、如何なものかと思います。