経済財政諮問会議

[ゴーログ]経済財政諮問会議で何かが起きている!?で、昨年末に行われていた「経済財政諮問会議」のことをとりあげられていたので(というか、実はそんな諮問会議が行われていたことすら知りませんでしたorz)、早速内容を確かめてみました。

与謝野大臣の諮問会議レポート

に、議事レポートが掲載されています。

各委員の提出資料は以下のとおりです。

  • 配布資料

ざっと眺めてみたのですが、経済政策の展望について、近視眼的な観点で検討されている印象を受けました。

「間違った経済学」からの脱却を(by「ン・ジュンマ(呉準磨)の備忘録」さん)によりますと、これらを要約すると、

吉川洋東大教授が「成長率が金利より高いのは、(例外的な)ボーナスと見るべきだ」と異論を唱え、与謝野経済財政担当相も「長期金利が名目成長率を日常的に下回ることはない」と述べた。

とのことらしいです。

グローバル戦略を論じること、モチロン大いにやっていただいて結構です。が、しかし、現状は果たしてどうでしょうか。

最近読了した「国家の品格国家の品格 (新潮新書)

の「画一化する世界」の項の一部をご紹介いたします。

グローバリズムの中心的イデオロギーである「市場経済」は、社会を少数の勝ち組と大多数の負け組にはっきり分ける仕組みなのです。だからこそ、最近我が国で「失敗してもやり直しのきく社会」「弱者へのいたわり」などのリップサービスが、やたらと唱えられているのです。地方は切り捨てられる仕組みだから、「中央から地方へ」「地方分権」といったリップサービスが踊るのです

実際、小泉政権が行おうとしている「小さな政府」は上記のとおりそのままではないでしょうか。

首都圏だけが潤い、関西圏や地方の経済は相変わらず地盤沈下の状態にあることに何ら変わりはありません。

名目上のGDPに一喜一憂しているだけではどうしようもありません。

それよりも、国力を増強すること、つまり、小〜中学生の学力の向上を図るための施策を講じるなど、根本的な経済政策を推し進めない限り、借金大国である日本の復活はありえないと思います。

アメリカ仕込みの「市場経済」を推し進めると、ますます「勝ち組」「負け組」の二極分化が進み、日本という国は迷走してしまうのでは、と危惧しています。